TYCHO『AWAKE』(2014年、サンフランシスコ) *** 両義的で曖昧で、矛盾をはらみつつ律動する都市の多様性をそのまま具現化したようなサウンド。21世紀の都会のエモーションとでもいうべきか。少なくともunpleasant jobのすき間のBGMにはむかない。 本作は浮遊感というキーワードは維持されつつも、生演奏もけっこう入っているせいか比較的フィジカルでウォームな印象に仕上がっている。すこしニューオーダーっぽくもあるし、一瞬ジム・オルークのようにも聞こえる。ある種のエレクトロニカで手弾きをふやすとポストロックめいてくるような気がするが、たんなる気のせいかもしれない。 詩的で理想家気質…