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エンペラーペンギン

(動植物)
えんぺらーぺんぎん

[英] Emperor Penguin
[学名] Aptenodytes forsteri
エンペラーペンギン(別名:コウテイペンギン)は、ペンギン目ペンギン科エンペラーペンギン属のペンギンの一種。
種小名のforsteri(フォルステリ)は、キャプテン・クックに同行したことのあるナチュラリスト、J.R.フォースターにちなんで命名された。
ペンギンの中でも最大の種で、雌雄の外観はほぼ同じで、成鳥の体長は、100〜130cm、体重は24.7〜36.7kg。

身体

首の左右にレモン・イエローの腎臓形のような形をした斑紋があり、下くちばしにピンクまたはオレンジか薄紫色の装飾片(周期的にはがれ落ちるくちばしの一部)がある。
頭からあご、のどにかけては黒で、胸の上部や眼の後ろの部分にあるレモン・イエローの斑紋との境界は、明確に分かれている。眼の後ろの耳にあたる部分にある斑紋は幅が広く(4cm)、首のあたりでは光沢のある黄色であるが、胸の上部に向かうにしたがい、だんだん淡い黄色になる。レモン・イエローの斑紋の下の端は、首の付け根の灰青色の羽毛と混じっている。
背中側が襟首から尾にかけて暗い灰青色であるが、12〜2月になると茶色くなってくる。腹側は光沢のある白色で、胸の上部は薄い黄色。背中側とは、首とフリッパーの間に延びている黒い帯で分けられている。この帯の上部はレモンイエローの斑紋と胸の上部を区切っている。
フリッパーは、背中と同じ暗い灰青色。白い腹部と背側の灰青色の羽毛との境界には黒く細いラインがあり、その先端の首の付け根あたりの部分は円形に膨らんだ黒い羽毛の斑紋になっている。

食べ物

大きな魚類やイカ・タコは水深400〜450mにまで潜水して追いかけ捕まえるが、海底付近まで潜水する事もある。小魚や甲殻類は海氷の裏にいるものを捕まえる。
1回の採餌で150〜1000kmの距離を移動する。

性格

他のペンギンに比べて攻撃性は低い。これは密集することを好み、なわばり意識を持たないという社会的性質によるものと考えられている。
エンペラーペンギンは海において非常に社会的で、グループ行動するのが普通で、集団で餌を捕えたりする。全ての個体がいっぺんに潜って、いっぺんに浮上する。

生息域

南極付近に生息しており、主に南極圏の冷たい海域に限定され、最も南に生息してる鳥類である。
繁殖は、南緯66〜78度の南極大陸や南極半島と、その周囲の島々の端にくっついている棚氷の上で行われる。
ロス海においては、南緯70度以南にしかおらず、大陸棚斜面と大陸棚の上に張った棚氷の上に集中している。流鳥は南米のフエゴ島、フォークランド諸島、サウス・ジョージア島、サウス・サンドウィッチ諸島、ケルゲレン諸島、ハード島、ニュージーランド、南アフリカから報告されている。

繁殖

海が凍り始める、3〜4月初めにコロニーに戻ってくる。3〜6月初めに大きな卵を1つだけ産み、孵化後、45〜50日間は両親がヒナの面倒を見て、交替で採餌旅行に出かける。それから、ヒナはクレイシ(共同保育所)を形成するようになる。12〜1月初めに、だいたい150日齢でコロニーを旅立つまで、クレイシは維持される。

巣は海上にあるが、南極圏の中でも浮氷のある地域に限定される。繁殖コロニーは主に、陸地に固着した海上の平らな場所に作られる。
氷はきわめて硬く、陸地にしっかりと固定しているので、繁殖期に氷が壊れることはない。
巨大なコロニーを作るが、巣やテリトリーを持たず、成鳥は特に連帯感が強く、特に産卵中は、大きなグループや密集状態を形成する。
抱卵はオスのみによって行われ、卵を足の上に乗せ、上から抱卵嚢と呼ばれるたるんだ お腹の皮をかぶせ温める。

ハドル

繁殖は厳冬期に行われるので、1日中夜ばかりの条件下、気温は-60度以下まで下がり、しばしば秒速50mに達する猛烈なブリザードが襲って、ペンギン達を雪に埋めてしまう。
このためブリザードの時は、互いに密集した集団を作り、体温を保つためハドルを組む。
ハドルを形成する個体は、ブリザードの風下に向かってかたまり、同じ歩みでゆっくりと、ハドルの外側を回って前方に移動する。こうしてハドル中央部の最も暖かい部分へ、入り込もうとする。

クレイシ

孵化後、45〜50日間は両親に交代で世話を受けた後、ヒナ達はクレイシに入る。ヒナ達は、仲間達と暖め合い、危険から逃れるためのハドルを形成する。
両親は、クレイシのヒナの甲高い鳴声によって彼らを探し当て、餌を与える。ヒナは両親の声を覚えてないといけないし、餌をもって帰った両親に返事をしなければならない。この給餌は真夏の12月まで続く。

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