-------講義録始め------ では次に、発達段階別に自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもが見せる特徴について話します。自閉症スペクトラム障害の特徴は年齢や成長とともに変化し、症状の程度による個人差も大きいですが、発達段階別に比較的よく見られる特徴を、印刷教材の表1、表2、表3に示しました。 まず、乳児期には、視線をそらす、顔をあまり見ない、後追いをあまりしないなどの特徴があります。これらは対人関係における障害の一例と言えます。親が視線を向けている対象に自分の視線を合わせないことは、共同注意の欠如と言えます。抱っこした時にしっかりとしがみつかない、抱っこした時の体が重く感じる、社会的…