オタール・イオセリアーニ(Otar Iosseliani)監督による1996年作『群盗、第七章(Brigands, chapitre VII)』について。 主人公は誰を生きているか 中世、ソ連占領下、内戦下の現代という3つの時代のジョージアにおいて群盗である人々を描いた映画。同じ役者が時代に渡って登場し、侵攻、独占、殺戮、裏切りを繰り返していく。どの役柄にも役名が与えられていない。時代の境目は明示されず、連続するショットによって繋げられているため、あたかも並行に起きているように見える。 一部でソ連占領以前、二部でソ連占領下、三部で内戦に至るまでをドキュメンタリー形式で描いた『唯一、ゲオルギア』…