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カイエ・ソバージュ

(読書)
かいえそばーじゅ

人類学者・思想家、中沢新一講義録の全5巻シリーズの名前。(講談社選書メチエより刊行)
カイエ(Cahier)は、フランス語で「ノートブック」、ソバージュ(Sauvage)は「野生の」の意である。

この一連の講義では、旧石器人類の思考から一神教の成り立ちまで、「超越的なもの」について、およそ人類の考え得たことの全領域を踏破してみるとことをめざして、神話からはじまってグローバリズムの神学的構造にいたるまで、いたって野放図な足取りで思考が展開された。したがってこのシリーズは「野放図な思考の散策」という意味をこめて、こう名づけられている。もちろんそこにはLa Pensee Sauvage(『野生の思考』)という書物とそれを書いた人物*1への、私自身の変わらぬ敬愛と憧憬がこめられていることはたしかである。私は七十年代までに展開された二十世紀知性の達成に対する深い尊敬と愛を、今も変わることなく抱き続けていて、そのノスタルジーがわたしを過去につなぎとめている。
 「はじめに」『対称性人類学』

*1:レヴィ=ストロース

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