NHK-BSプレミアムで12月9日放送。ニコラス・レイ監督。1954年。 蓮實重彦「ショットとは何か」で詳しく語られていた作品。曰く「初めて『大砂塵』を見たときにつくづく思ったのは、映画で物語をたどることと画面を見ることとは、まったく別の作業だということでした」、「被写体にキャメラを向けることで画面に生成するとらえがたい運動の生なましい現在をいかにとらえるかに賭けている」、「演出意図に従った厳格な構図よりも遥かに空間の拡がりを重視している」。 「誰もが物語をたどることが映画を見ることだと勘違いしている」と言われてもピンとこないものはピンとこない。カイエ・デュ・シネマ一派が本作の熱狂した感覚が理…