梅澤春人の漫画。『週刊ヤングジャンプ』連載中。
主人公は34歳で零細企業の会社員の空山舜(そらやま しゅん)。
ひょんなことから子供時代のあこがれだったカウンタックを入手し、スーパーカーとバトルを繰り広げるようになる。
Lamborghini Countach
ランボルギーニを代表するスーパーカー。
車名の由来はこの車を初めてみたスタッフの発した言葉に由来する*1。
1971年のジュネーブ・ショーで初公開されたそのクルマは、観衆に衝撃を与えた。クサビ形の思い切り低く広いボディは、未来からやってきたクルマのようだった。その名は、今もスーパーカーの代名詞的存在である「ランボルギーニ・カウンタック」。
カウンタックの独特のスタイリングを手がけたのは、当時ベルトーネに籍を置きこの後さまざまなスーパーカーをデザインした鬼才、マルチェロ・ガンディーニ。短いフロントノーズとほぼ同一面のフロントウインドー、一部だけ開く狭いサイドウインドー、バックミラーにはペリスコープ(潜望鏡)を採用していた。そして、巨大なドアは前端をヒンジに上方に跳ね上がって開いたのだった。
量産モデルのカウンタックが登場したのは74年のジュネーブ・ショーであった。プロトタイプで悩まされたオーバーヒート対策としてリアまわりにダクトを増設。縦置きミッドシップに搭載された4リッターのV12はランボルギーニ・ミウラのものと基本的には同じ。ミッションはエンジンの前方にマウントされるというドライブトレインのレイアウトも独特。つまり、カウンタックはエンジンを運ぶためのクルマのようなデザインなのである。
プロトタイプでは前衛的だったインテリアは、多少は一般的?にアレンジされた。幅の狭いインパネには、数多くのメーターが並ぶ。ミッションが室内にまで侵入しているから、巨大なフロアトンネルがパッセンジャーの間にドンと収まる。バケットシートはリクライニングせず、乗員に与えられた空間は最小限のレベルだ。「カウンタックに乗っている」という楽しみ以外は、パッセンジャーに快適性はないのだ。
カウンタックはデビュー時のLP400から、LP400S(77年)、LP500S(82年)、5000クワトロバルボーレ(85年)、アニバーサリー(88年)と進化を続けるが、その斬新なスタイリングはほとんど変わらなかった。そして90年にディアブロにバトンタッチ、さらにはランボルギーニ社がフォルクスワーゲン・アウディ傘下に入った後2002年にムルシェラゴにバトンタッチするが、スタイルなど基本的にはカウンタックを踏襲して、今もスーパーカーの王者として君臨しているのである。
*1:ピエモンテ地方の方言で、驚きを表す感嘆詞・間投詞的な言葉「Countach」。“カウンタック”は和製外来語的発音で、“クンタッチ”の方が発音的には近いという