「カキ入りお好み焼き」の略で、瀬戸内海に面した岡山県日生(ひなせ)町の新しい食の名物。町内の湾で養殖されたカキを使っている。
「カキ入りお好み焼き」ならドコにでもあるが、日生の場合はカキの鮮度とかなりBグルメなお好み焼きの食感とが相まって、一種、独自の世界を作り出しているという。そのルーツは昔、大阪の下町で子ども達に、駄菓子と同じレベルで食されたコナモンとしての「お好み焼き」に近いモノがある。外はカリカリで中身はフワァとなんていう上品な完成ぶりなどに浮気をせずに只ひたすらに、コナの味わいとカキの味わいが突き抜けていくのが日生の「カキオコ」だという。
他の土地でこの「日生カキオコ」を再現するのは多分無理だろう。日生の場合、大ぶりのカキがふんだんに使われているが、殻をむいたばかりのカキはよけいな水分を含んでおらず、焼いても縮みにくいからだ。
10軒ほどお好み焼き屋があるこの漁師町日生で生まれた素晴らしいB級ティスト「カキオコ」、、、「たこ焼き懐石」のような世界に迷い込まずに、長く、広く人々に愛されて欲しいものだ。