「校長、お忙しいところ誠に申し訳ありません」 「一体どうしたというのかね、毎泉先生」 「ほかでもありません、じつは…」 「当校の生徒である六文銭君が、残念ながら我が『トンカツ学園高等学校』の校風にそぐわない、大変な問題行動をとっていたことが判りまして…」 「六文銭君といえば、たしか長野県上田市出身だったかね」 「マジメで服装もしっかりとしており、オープンキッチンで隠し事も無く、真摯に真剣にトンカツに取り組んでいる、優秀な生徒と聞いているが」 「はい、校長。私も六文銭君につきましては、キャベツの千切りに果物を添えるなど、栄養バランスへもしっかりと配慮がある良い生徒だと思っていました」 「ところが…