学生時代のサークルの先輩でもある斎藤光先生の『幻の「カフェー」時代:夜の京都のモダニズム』(淡交社、令和2年9月)126頁に、カフェーカナリヤが出てくる。昭和3年9月『京都日出新聞』連載の「ステッキ」第5回「カフエー」の一文である。 コーヒらしいコーヒを手軽に飲ませてくれる店は鎰屋に柏屋、カナリヤ位のものだ。その他のカフエー喫茶店、茶寮はバーでありレストランであり、或は又其れ以上の非売品を売る様な不心得なカフエーが多い。女給さんが多い。 (略) また、167頁では内務省警保局が昭和8年末か9年初めに作成した「カフェーと女給」に基づき、「小さきもの」として「カフエーカナリヤ/河原町三条下ル」を挙…