原書刊行は1970年。タイトルは『叙事詩カミカゼ』。特攻に思いを馳せたフランス人がいた。 その目の付けどころと精神性の深さが迫ってくる。 第9章「彼らの教えてくれたもの」 「日本と日本人がアメリカのプラグマティズムと正面衝突をし、そして戦争末期の数ヶ月間にアメリカの圧倒的な物量と技術的優位の前に、決定的な優勢を敵に許してしまったとき、日本人は対抗手段を過去からひき出してきた。すなわち伝統的な国家への殉死、肉弾攻撃法である。 このことを、我々西欧人はわらったり、あわれんだりしていいものであろうか。むしろそれは偉大な純粋性の発露ではなかろうか。日本国民はそれをあえて実行したことによって、人生の真の…