今もそうだがアウトドア派ではないので、昔から自然にはあまり関心がない。そんな自分だが、中学校を卒業して旭川の高校に進学して、最初の夏休みに実家に帰り、休みが終わって、また旭川に戻るときのことだった。一番近くのJRの駅に行くまで、バスで1時間ほど走る。そのときに何故か、周りの見慣れた雑木林を見て、もう2度とこの景色を見られないのではないかと思った。 すると、見慣れたはずの周りの雑木林や景色が、突然キラキラと輝き始めた。もう2度と見れないんだと思うと、見納めのような気持ちになり、急にすべての景色が愛おしくなり、胸がいっぱいになった。そんな気持ちになったのは、それまでも、そして今に至るまで、一度もな…