ジェフリー・チョーサー『カンタベリー物語』をベースとした映画で、『デカメロン』に続く生の三部作二作目。 イギリス、カンタベリー大聖堂へ向かう巡礼旅行、旅行を楽しむために参加者達が語った話を、そこに居合わせたパゾリーニ演じるジェフリー・チョーサーが、自室で物語として書き起こしていく。パゾリーニ=チョーサーが「冗談が真実を含むこともある」と話すように、『デカメロン』と同じくコメディックな物語のコンピレーションのようでありつつ全体として現代社会を描いたものにもなっている。原作はボッカチオ『デカメロン』に着想を受けて書かれたものらしく、途中チョーサーがデカメロンを読んでサボっているシーンはそれを表して…