張り詰めた冬の冷気が、森の静寂を一層深くする。 そんな季節のキャンプには、特別な相棒が必要だ。 バックパックの奥から取り出したのは、折りたたみ式の小さな薪ストーブ。 冷え切った指先で組み立てるが、その工程は驚くほどシンプルで、わずか数分後には私の前の小さな広場に、頼もしい銀色の箱が鎮座していた。 火を入れ、最初の煙が煙突から空へと昇る。 二次燃焼の設計が功を奏しているのか、炎はすぐに安定し、ガラス窓の向こうで踊り始めた。 その朱色の揺らめきを見つめているだけで、心まで解けていくようだ。テントの中は外気とは別世界の、優しく包み込まれるような暖かさに満たされていく。 天板に置いたケトルが、シュンシ…