今日は、ロシア人やウクライナ人が文化的祖先の国と見なしている「キエフ公国(キエフ大公国)」について調べた。 上図は、8世紀-9世紀前半における東スラブ人の分布範囲を示す。日本で言えば奈良時代から平安時代初期にあたるが、この頃東ヨーロッパのこの地においては、まだ統制された国というものが存在せず、図に示すような色々な部族が混在する状態であった。日本との違いで大きい点は、遊牧民の存在である。中学校の社会ではゲルマン民族大移動を習ったが、そもそもこの大移動のきっかけとなったのが、アジア系民族であるフン族のゲルマン世界への侵入である。その後フン族の帝国が衰退し、空白となったこの地にスラブ人が移動してきた…