ライターが考えた中二的世界観の設定を、面白みも無く諾々と読まされたような感じ。 全能チートキャラ夏姫はその異能により新たな生命(春姫)まで創出してしまった。 夏姫の異能は次第に強化され、ついには世界と一体化する程までになる。 世界の驚異となる敵を倒さずに放置していたのは自分の存在を確信する指標とするため。 だがいよいよ世界と完全に同化する寸前、自分が創った春姫に敵の討伐を促される。 アッサリと敵を倒した夏姫だが瓦解する敵の中から主人公を見つけて人間と言ってしまう。 すると言霊の力により夏姫は人間化し流れ弾が当たって死にそうになる。 そこで敵の再生する力を利用することで死を免れ、主人公をスパイユ…
統治者としての資質及び双子姉妹の依存からの自立についての話。 国内No.2の座を分かつ茜と葵は天真爛漫な戦闘狂の双子姉妹。 No.1で統治者でもある春姫の打倒を常に叫び、戦闘を仕掛けてきます。 しかし年端も行かぬおぼこ娘である二人は春姫を倒すことしか考えていません。 統治者になった後の国内統治のヴィジョンが全くなかったのです。 主人公はそんな二人に教育を施していく中で好感度を積み重ねていきます。 けれどもそれは同時に仲良しな双子の関係を切り裂くものでもあったのです。 個人の戦闘能力第一位が軍事指導者で集団の統率者 軍事と政治の二分化 外敵の侵略に絶えず晒される小国では、侵略者を倒せる者がリーダ…
共同体に組み込まれ代替可能な画一品であった少女が「個」を確立する話。 能力と適性により社会での役割が機械的に割り振られ選択の自由が無いその社会。 特権身分以外の大衆は誰もが仮面を被せられ社会を動かす規格品に過ぎなかった。 封建遺制の近代的自我・資本主義の労働疎外・実存主義のダス=マンを混ぜた感じ。 凡俗を代表する優里は能力の低い自分の遺伝子など残すべきでないと思い込んでいた。 そんな優里の価値観を変える為、一矢報いる戦術を模索するのがシナリオの主軸となる。 作品はフラグ圧し折り方式の一本道であり個別√に入らないとグランド√に進んでいく。 社会の維持のために個を捨てさすこと⇔社会の発展のために個…
文明崩壊後の闘争を経て形成された社会で生き残り平和を勝ち得た新人類に希望と幸福を与える話。 主人公は失われた文明の知識を持つ機械人間でギアス的チート能力を持ちコールドスリープから目覚める。 目覚めた社会は金属が敵として人類を襲撃してくるセカイであり100日前に平和になったばかりだという。 戦争に慣れ切った共同体に希望を与えるべく主人公は内政に力を入れる(インフラ・教育・流通・経済等)。 体験版のハイライトは主人公もまた敵と同じく機械の身体であったと為政者に暴露されるところ。 しかしこれは仕組まれたイベントで主人公が民衆に受け入れられるための見世物だったのである。 金属の襲撃を所与のものとすれば…