10月26日夜、約束の年限に至り十柱の神々が教祖に次々と神懸り、くにとこたちの命からいざなみの命までその守護と働きを宣託しながら天降られ、遂に人類の表に出現した 夫善兵衞殿もこれはと驚かれたが、妻は四人の母で乳呑子もあること故、御辞退を願うと、神の要求を拒絶せられた所、神の命に背けば一家断絶させるが承知か、との厳かなる神命であった。 この不思議な事件の報知に接し、親戚の人々より知己の人々まで集まり、神命を如何にすべきやと評議せられたが、重ねて退散を乞うにしかずとて、善兵衞殿より再び、卑しき百姓家より他に結構な家が沢山あれば、他家へ御降りを願うと乞われた。然るに教祖は、屋敷の因縁、身の因縁、旬刻…