子どもたちが寝静まった夜、私はひとり、ミニカーの数を数えていた。 150を過ぎたあたりでもう飽きて、200弱、ってことでいいか、と思って数えるのをやめた。 私の大好きな趣味を語る上で、その数は結構重要だった。 正確にいうと、私が数えたいのは、モノの数ではなく、それが我が家へやってきた過程と挑戦の数だ。 もちろん全てではないが、おそらく半分以上が、ある趣味により、定価以下、もしくは定価を大きく超えた金額で得た戦利品なのである。 お察しの方もいるだろうか? 察してしまったあなたはきっと、ぬいぐるみや玩具、お菓子がアクリル板の中でキラキラとたたずんでいるあの場所に、一度は足を踏み入れたことのある仲間…