著者: 末次由紀
フランス語で「カバー(覆い)」という意味。
チョコレートにおいてクーベルチュールと呼ばれるには、国際規格では「総カカオ固形分35%以上、カカオバター31%以上、無脂カカオ固形分2.5%以上、カカオバター以外の代用油脂は使用不可」が必須条件である*1。通常はカカオバター35%以上含有と油脂分が多いことで流動性が高く、溶かしてテンパリング(温度調整)などの作業がしやすいことや、カカオの風味が強いという利点があります
しかし、日本では製菓用チョコレートであればクーベルチュールとされることが多い。
最大の特徴は、一般のチョコレートでは味わえないその口どけにあり、その口どけの元となっているのが、チョコレートの原材料であるカカオバター。カカオバターは常温では固体ですが、28℃前後で溶け始め、30℃以上になると完全に溶ける性質をもっている為、口の中にチョコレートを入れるとカカオバターが急激に溶け、チョコレート本来の粒子の細かさとあいまって、チョコレート独特の口溶けと感じられる。
代表メーカー:大東カカオ、不二製油、日本チョコレート工業協同組合、日新化工、アステカ、カレボー、ヴァローナ、スシャール、ヴェイス。
*1:ちなみに欧州では、植物性油脂が5%以下でなければチョコレートと認定されない