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グランツーリスモ

(ゲーム)
ぐらんつーりすも

1997年にPlayStationで発売されたレースゲーム。当時のコンシュマーゲームの多くが、事前に組まれたプログラムで擬似的な車の挙動を再現していたのに対し、物理エンジンを使用したより「現実に近い」車の挙動を再現したことから人気作となる。以降レースゲームに「リアル系」と呼ばれるカテゴリーを確立した。今までレースゲームは所詮「ゲーム」と思っていた層を振り向かせた、という点でその存在は大きい。
また今でこそ普通となった、環境マッピング(車表面の反射など)を最初に実現したソフトでもあり、そのリプレイの美しさにも定評がある。

以後2(PS)、3(PS2)、HD(PS3)とPSの進化に合わせ物理エンジン・グラフィック共に進化している。最新作「グランツーリスモ6(gran turismo6)」が2013年12月5日に発売された。
物理エンジンを採用しており、車の正確な寸法・性能さえ入れれば挙動を再現できるため、他のゲームに比べ収録車種が多いのも特徴。

各タイトルの特徴

1997/12/23発売 : グランツーリスモ(gran turismo)

  • PSにて発売された記念すべき初代。当時としては驚異的な100車種以上を収録。
  • クイックアーケード・グランツーリスモモードの二本立てのシステムは今作から既に成立しており、ライセンスを取得し、新車・中古車を購入してレース、というグランツーリスモモードの基本骨格も今作で既に確立している。
  • 発売直前まで国内発売のみを想定していたため、収録車種に外車が殆ど存在しないのも特徴。

1999/12/11 : グランツーリスモ2(gran turismo2)

  • 2代目として初代発売から2年後に発売。
  • グラフィック的な進化は少ないが、その分内容の充実が図られている。
    • 初代では少なかった外車メーカーが大幅に増やされている他、1からの車両もプロポーションの見直し等が行われている。
    • 収録車種は300車種弱だが、殆どの車にレーシングモディファイ(レース仕様)が設定されていることや、中古車の年度違いが少ないことから、純粋な車モデル総数ではシリーズ1を誇る。
    • また、車両のホイールを自由に変更できるようになった他、スタビリティマネージメント・トラクションコントロールなどの機能を購入できる様になっている。
  • コースは1からの引き継ぎと追加コースを収録。
    • ラグナ・セカサーキットやローマ、シアトルなどの実在の場所がコースに収録されたほか、シリーズ初のダートコースが追加された。
  • 挙動アルゴリズムは若干変更され、全般的にタイヤのグリップ力が落ちている。
  • システム的には初代に準拠しているが、データ量が大幅に増加したことから、クイックアーケードディスクとグランツーリスモディスクの2枚立てとなっている。

2001/04/28 : グランツーリスモ3 Aspec(gran turismo3 Aspec)

  • ハードがPS2に変わった3代目。ハードの性能向上によってグラフィックが大幅に進化した。
  • グラフィックの進化によってモデルのクオリティが大幅にアップしたため、車一台のモデル製作期間が大幅に伸び、結果、収録台数は150台弱と減少している。
    • 収録車種は基本的に最近の車に限られ、GT2(gran turismo2)で収録されていたクラシックカーなどはまたリストから落とされた。
    • 静止モデルでの3Dホイールや、ブレーキディスクの赤熱の再現、ライト内部の反射板や車内の再現等が初めて行われたほか、レーシングモディファイが廃止され、市販車とレースカーの明確な差別化が図られた。
    • また、各車に走行距離が積算され、車の劣化が再現される様になったのも今作から。オイル交換も今作から可能となったが、シリーズ中にオイル交換ができないため、走行距離上、必ず車が劣化してしまうシリーズ戦などがあった。
  • コースは基本的に2に準拠している
    • しかしクオリティアップのため全体的にコース数は減少している。
    • ハイスピードリンク、オータムリンクなど1からのコースが一部無くなり、新たに東京やコート・ダジュール(モナコ市街地コース)などが追加された。
    • 3コースのみだが、レインコンディションのコースも追加された。
  • また、初めてフォーミュラカーが収録されている
  • 純正コントローラーのボタンによるアナログ入力や、ハンドルコントローラ(GT-Force)の使用を想定し、挙動アルゴリズムも進化。
    • グリップ力ギリギリにおける挙動がよりリアルになったほか、トラクションコントロール、スタビリティ・マネージメントといった補助機能が全車で標準装備になった。
    • よりリアルな挙動を再現するための「コントロール・タイヤ」といった試みも見られる。
    • タイトルの最後にA-specが付いている理由は、後にB-specが発売される予定があったと言われている。詳しくは「グランツーリスモ4」(gran turismo4)を参照。

2001/12/29 : グランツーリスモ Concept 2001 TOKYO(gran turismo コンセプト 2001 TOKYO)

  • シリーズの番外的ソフトとして、2001年夏に開催された東京モーターショーの車を収録した簡易版。内容としてはクイックアーケードに近いモードのみ。
  • モーターショーに出品された各社のコンセプトカーや、GT3(gran turismo3)発売後に発表された新車、最新(当時)のJGTCカーなどを収録している。
    • 車種数は60車種弱。また、3で落とされたオータムリンクなどがリニューアルされて収録された。
  • 挙動アルゴリズムやシステム的にはGT3(gran turismo3)に準拠
    • しかし、ハイブリッドシステムやCVT(無段変速ミッション)などの試験的な要素も多い
    • GT4(gran turismo4)に向けた新要素の実験作といった趣も持っている。

2003/12/04 : GRAN TURISMO 4 "Prologue"(gran turismo4 "Prologue")

  • 順調に開発の進んでいたGT4(gran turismo4)の体験版的な位置付けとして、4発売の1年前に発売されたソフト。ライセンスに近いモードが収録されている。
  • 車種はGT4(gran turismo4)の収録予定車種から特別に抜粋されたもの。
    • 特にGT3(gran turismo3)やConcept2001に収録されていなかった車種が優先的に選ばれている。
  • コースもGT4(gran turismo4)の新規コースのうち5コースが収録。
    • 筑波サーキット、富士スピードウェイ、グランドキャニオンなどといった、GT3(gran turismo3)との違いが解り易いコースが多い
  • 挙動アルゴリズムはGT4(gran turismo4)とGT3(gran turismo3)の中間に近い味付けとなっている。
    • この頃の店頭体験版などには、それぞれに違った味付けをされた挙動が設定されており、GT4(gran turismo4)に向けた調整が色々と行われていたことがわかる。

2004/12/28 : グランツーリスモ4(gran turismo4)

  • 満を持して発売された4代目。初代に対するGT2(gran turismo2)の様に、収録車種やコースのボリュームが大幅に強化されている。
  • 収録車種は700台以上
    • これは年度違いの車(外見・性能は殆ど共通)を含む総数であり、車のモデルといった意味での車種数は少なくなる。
    • 新規車種はボルボ、ホールデンといった新たなメーカーや往年のグループCカー、クラシックカーまで多岐に渡り、車種バリエーションではシリーズ1を誇る。
    • またホイールだけでなくGTウィングの装着も可能となった他、オープンカーをオープントップ状態で走らせられる様になる様にもなった。車のモデルそのものの精密さは3に準拠している。
  • また、コース数も大幅増量
    • プロローグに収録された筑波、富士の他にも、鈴鹿サーキットやサルテサーキットなどの実在サーキットが多く収録された。
    • その距離の長さゆえに再現は不可能と言われていたニュルブルクリンク・北コースを、圧縮アルゴリズムの改善によって収録可能としているのもトピック。
    • レインコンディションは筑波のみとなったが、新たにスノーコンディションのコースが2コース追加された。
  • 挙動アルゴリズムもGT3(gran turismo3)から完全に作り直された。
    • Gを感じられないゲーム用に、よりピッチングを誇張した味付けになっており、実車に近い雰囲気を再現している。
    • 進化した挙動にあわせて、ロジクールとGT-Force Proを共同開発するなど、よりリアルな操作環境作りにも力が入れられている。
    • 挙動アルゴリズムが進化したため、コントロールタイヤは廃止されている。
  • また、新たにB-specと呼ばれる監督モードが追加された。
    • コンピュータ(AI)に自車を走行させてレースを行うもので、レースゲームが苦手なプレイヤーでもGTを楽しめるようになった。
    • このモードでは3倍速での再生も行えるため、耐久レースに24時間レースが追加されるなど、従来では不可能だったレースも増えた。
  • 他にも新機能としてフォトモードが搭載されている。
    • これはリプレイやフォトドライブ、フォトトラベルで画面写真を撮影することができる機能で、撮影したファイルはメモリーカードの他、USBフラッシュメモリーにも保存する事ができる。

2006/12/25 : GRAN TURISMO HD コンセプト(gran turismo HD コンセプト)

  • PS3にて開発が進められているGT HDの体験版として、PS3のオンライン経由で無料配布されているソフト。
  • ゲームモードはタイムアタックとドリフトモードの2種類、車種も抑えられているが、グラフィックそのものはPS HDの完成版に近いものとされている。
    • 車両は国産車を中心とした、10車種×2バリエーションの20車種が選択可能。またシリーズで初めて伊フェラーリ社の車両が収録されている。
    • モデルは更に進化し、ホイールが走行モデルでも完全3D化された他、ディスク・キャリパー等が再現された。また車内内部も4の様な十字テクスチャによる再現ではなくモデリングが行われている。
    • コースはスイスアルプスの高地をモデルとした、アイガー北壁コースのみ。
  • 挙動アルゴリズムは、純正コントローラーを想定したスタンダードとハンドルコントローラーを想定したプロフェッショナルの2種類が用意された。
    • プロフェッショナルではパーシャルでのコントロールがよりデリケートになっており、通常コントローラーでは扱いが難しくなっている。
  • もともとGT HDは少車種を収録した基本バージョンを早期に店頭発売し、拡張車種などを順次オンライン販売する販売モデルが想定されていたが、反発が非常に強く、結果的に2006年度末までに完成していた一部をHDコンセプトとして公開し、4の様なフルラインナップソフトを後日発売する事に変更された。

2007/12/13 : グランツーリスモ5 Prologue(gran turismo5 Prologue)

  • PLAYSTATION 3用、Blu-ray Disc版とダウンロード版が発売される。
  • HD コンセプトと5フルバージョンの中間的な存在。

2008/3/28 : グランツーリスモ5 Prologue spec II( gran turismo5 Prologue spec II)

  • グランツーリスモ5Prologueからの無料アップデート版
  • 欧州発売にあわせてコースや車種(34車種)が追加された
  • ハイスピードコースの追加
  • ドリフトトライアル、2P Battleの追加
  • イベントの刷新

2009/10/01 : グランツーリスモ(gran turismo)

  • シリーズ初のPSP版。
  • 携帯機でありながら収録車種は800車を越える。
  • GT5との連携機能もある。

2010/11/25 : グランツーリスモ5(gran turismo5)

  • 「グランツーリスモ4」(gran turismo4)から6年ぶりのフルバージョン
  • 横転、ダメージ表現を初めて取り入れた
  • 一部コースで天候の変化が表現されるようになった
  • 一部車種においては車内インテリアも再現された
  • カートレースを初収録

2013/12/5 : グランツーリスモ6(gran turismo)

  • 「グランツーリスモ5」から3年ぶりのフルバージョンで、GTシリーズ15周年を記念して2013年に発売された。プラットフォームはPS3。
  • システムは基本的に前作の延長線上にあり、新要素や物理エンジンの見直しなどが行われた
    • 収録車種は1200車を超え、シルバーストン、アスカリ、マウントパノラマ、ブランズハッチ、グッドウッドなどの海外著名サーキットを始め、新コースを多数収録
    • 横浜ゴムの協力によりタイヤの、KWオートモーティブの協力によりサスペンションの、それぞれの実車に更に近づいた新物理エンジンを採用
    • HDRレンダリングエンジンの採用により、実の風景が持つ広いダイナミックレンジをより忠実に表現
    • 適応型テセレーションを採用し、近距離から遠距離までポリゴンのレンダリング品質を向上
    • CFD(数値流体力学)を導入し、さまざまな条件下での空力特性の精度を向上
  • PS4版も開発中であることが明言されているが、詳細や発売時期は不明
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