最近は脱炭素が世界的に取り組むべき課題となっており、石油業界では事業の見直しや新規技術へのさらなる取り組みが行われているようだ。今回は石油王カルースト・サルキス・グルベンキアン(1869 - 1955)とグルベンキアン美術館の話を書いてみたい。 トルコに旅行したときにポルトガルに寄った。たまたまガイドブックを見てリスボンのホテルの近くだったこともありグルベンキアン美術館に行ってみることにした。グルベンキアンのことはそれまで何も知らなかった。ここを訪れることになったのは何かのご縁だったのかもしれない。 グルベンキアンはアルメニア系でオスマン帝国末期のイスタンブルに生まれ育つ。実業家であり篤志家で…