マーク・グリーニー『暗殺者の屈辱(上下)』ハヤカワ文庫NVを読了。 暗殺者グレイマンことコート・ジェントリーは、ロシアからの金の流れを明らかにすることのできるデータを収めたiPhoneの確保をCIAから依頼されて動き出す。本来ならCIAから追われる立場のジェントリーだったが、自由と引き替えにその依頼を受けたのだった。しかし、そのデータは、ロシアのみならずCIAの上層部を含む多くのアメリカの高官をも壊滅させる内容を含んでいた。CIAが必死にそのデータを回収しようとするのは、国を守るためではなく、上層部の保身のためであった! 一方、いまはフリーランスの工作員となっている元ロシア対外情報庁の将校だっ…