この夏、東京国立博物館で特別展「古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン」が開催された。東京国立博物館においては実に70年振りだったそうだ。 そして私の記憶にある限り、先コロンブス期関連の展覧会で「アステカ」というワードを聞いたのはほぼ初めてだったように思う。テンションが上がり過ぎて、4回行った。展覧会に2回行くことすら稀なのに。 先コロンブス期という用語に馴染みがないかもしれないが、意味は読んで字の如く「コロンブスがアメリカ大陸を“発見”する前の時代」のことだ。マヤ文明やインカ帝国のことは耳にしたことがあるかもしれない。いずれも先コロンブス期に興った文明で、一時期『世界ふしぎ発見』等で…