祈り、という営み それは、ひとの本能的欲求かもしれない 近頃そう感じている 中尊寺金色堂の阿弥陀如来坐像を 拝観した 金色の阿弥陀さま 涼やかな眼差し ふっくらとした頬 その包み込むような佇まいは 慈愛そのもの 御仏の前に 涙を流したひと 御仏の慈愛に 生きるちからを得たひと 無数の祈りが きこえてくる 「南無阿弥陀仏」 御仏にすべてを委ねる それは、すがることとは少し違うようだ 自分を二番にする 一番の場に、神仏を招き入れる それは大いなる地平の一歩に他ならない ともかくもあなた任せのとしの暮 小林一茶 阿弥陀如来への信心を詠んだ小林一茶の句が こころをよぎる そっと阿弥陀さまに手を合わせて…