小学校の教員をしていたことがあった。 その時のエピソードの一つ。 受け持ちの子の一人が、喘息で入院することになり、お見舞いに行った。 まだあまり良くなっていない様子で、それでも体を起こして話をしてくれた。 何の話をしたのかは覚えていないが、早めに話を切り上げた。 病室から出る時にふと振り返って見た その子の ポツンと感。 そのポツンと間が、 自分の子供の頃の遠い記憶を呼び覚ました。 自分が小児喘息だった時の記憶。 ポツンと感が強かった。 喘息の発作が起きて、それが少し治った時に、 ポツンと感を感じていたことを思い出していた。 そんなことがあってから、20数年が過ぎた頃の話である。 件の子が成人…