コロナのようなパンデミックの襲来は、過去にもあったことなのに、いざ想定外の事態となったときの備えはあるのだろうか。これまでのようにROE経営を最上の状態として位置づけていいのだろうか。そのあたりをウィリアム・ラゾニック氏は労働者の立場から理論づけしている。労働者の意欲を高めて好循環を維持することで中間層を押し上げる。株主至上主義は資本主義を腐らせたとまで断言する。マネーの暴走がそれを示す。何も考えない取り引きが膨張する。これを「短期志向の罠」と表現している。これは地球という環境に対しても同じだろう。 もともと大航海時代の会社は、航海が終わるたびに解散していたが、オランダの東インド会社から会社が…