ブラームスの3番はこれまであまり聴いてこなかった印象があるのだけれども、演奏の力も相まってか、スムースな音楽でありますな。それは「滑らか」と言う表現を用いてもよいかもしれない。
結構起きていることを選択。借りているワルターのSA-CDを紐解くことに。ブラームスの2番は意外と抽象的だったのね。何かが構築されていくように見えて、その過程が覆われているような感覚。もしかするとそのような印象を受けたのは、実は自分の脳がまだ眠っているからなのかもしれないけれども。
統率の取れたブラームス。この時代の演奏のキーワードはこの「統率力」なのではないかと。指揮者が楽団をコントロールしきる力を持っているか否か、自分のカラーに染め上げることが出来るか否か、と言ったところに、評価点や価値観があったのではないかと。そのようなことを考えながら、このブラームスを聴いておりました。これはこれで、格好いい。統率があるからなのか、とても聴きやすいのですよ。録音の古さはいかんともしがたいものだとしても。