合成神経細胞群塊の略。
Raymond F Jones著のSF小説 The Cybernetic Brains の児童向け?翻訳『合成怪物』(合成脳のはんらん/合成怪物の逆しゅう) (isbn:4265922252, 新版:isbn:4265951376)に登場する人工細胞。不気味なストーリーの読書体験を、強い印象として記憶にとどめている大人も少なくない由。
さらに、今さら七~九月のアニメの感想とか。『デカダンス』 この夏の良質SFアニメ・その一。 このアニメはこういう世界だよって丁寧に描いた第一話を、その終わりのどんでん返しで一気にひっくり返したインパクトと潔さにまずやられた。 で、そのどんでん返し、「主人公Aの置かれた環境が、高次存在である主人公Bたちによって管理干渉される箱庭世界」ってとこがちょっとグレッグ・イーガンっぽいなと思ったんだけど、話が進んだら、イーガン的に小難しいところはさておいてむしろアクションとエンタメに徹した作品だった。そこも好印象。 主人公Aがいわゆる元気系美少女キャラだけど片腕が義手だったり、元ゲーマーで人生に疲れたおっ…
ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体 ナショナリズムの起源と流行』リブロポート1987年初版を少し再読。《 人間の言語的多様性の宿命性、ここに資本主義と印刷技術が収斂することにより、新しい形の想像の共同体の可能性が創出された。これが、その基本的形態において、 近代国民登場の舞台を準備した。これら共同体の潜在的広がりは本来的に限られたものであり、しかも同時に、既存の政治的境界(全体としてそれは王朝的拡張主義の 高潮点を示すものであった)とは、きわめて偶然的な関係をもつにすぎなかった。 》 「 III 国民国家の起源」 83頁 「 IV 旧帝国、新国民」を読んだ。南北アメリカ大陸の植民地におい…
去年から積極的にSFイベントに顔を出すようになって、SFファンとしての世代の差というものをしかと実感するようになったので、私が楽しんできたSFを順番になぞっていってひとつ文章にまとめてみようと思う。 この文章を通して読めば分かる通り、私のSF遍歴は極めて特殊なものではあるのだが、それでも面白い発見が得られるようなものになっていると思う。(そもそも、私の世代で積極的に発信している人間が非常に少ないのだから)