プラトンの手による対話篇。 手に入れやすい邦訳は次の通り。
また、上述の書物に対する出版社の解説は次の通り。
ソクラテスと三人の人物との対話は,弁論術が立身栄達の術とされている現実や若い人の実利主義的道徳意識などを次々と明るみに出す.プラトンは本編によって,個人の道徳と同時に政治の問題を追求し,アテナイの現実の政治に痛烈な批判を投げかけた.後に『国家』において発展させられた哲人政治の思想の第一歩である.*1
*1:参照URL:http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/33/5/3360120.html
丸橋裕『法の支配と対話の哲学: プラトン対話篇『法律』の研究』京都大学学術出版会(2017) ベンジャミン・クリッツァー『モヤモヤする正義 感情と理性の公共哲学』晶文社(2024) プラトン『ゴルギアス』光文社古典新訳文庫(2022) ジャック・ロンドン『マーティン・イーデン』白水社(2022) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■一般社団法人京都大学学術出版会 公式HP:https://www.kyoto-up.or.jp/ 公式X:https://x.com/KyotoUP?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwca…
『ゴルギアス』*1を読んだ。 「なにそれ?美味しいの?」という人向けに書いておくと、プラトンという昔の偉い人が書いた本のことです。 読もうと思った動機 一年ほど前から哲学対話を主催していますが、私自身は5年以上も碌に哲学書を読んでいませんでした。 それじゃ―マズいかなーとちょっと思っていました。 でも、難しい本は読みたくない。 あと、基本から攻めるのが好きという自分の傾向もあり、プラトン全集を読むことにしました。 納富氏の著作『プラトン』における読書案内で『ゴルギアス』から始めるのが良いと書いてあったので、この本をチョイスしました。 ネタバレ 副題には「――弁論術について――」とあります。 た…
ーゴルギアスの弟子のアンティステネスは、スティーヴンは言った、 第120投。165ページ、621行目。 —Antisthenes, pupil of Gorgias, Stephen said, took the palm of beauty from Kyrios Menelaus’ brooddam, Argive Helen, the wooden mare of Troy in whom a score of heroes slept, and handed it to poor Penelope. Twenty years he lived in London and, during…
1.序論 本稿は、『ゴルギアス』を主なテキストとしながら、プラトンへの理解を深めることを最終的な目標として作成されたレポートである。本稿の目的は、『ゴルギアス』における善と快の関係性を明らかにし、どのような人間が最もよい存在なのかを考察することである。したがって本論においては、作品内におけるソクラテスの主張について順を追って説明し、それらを対比することで善と快の関係性を明らかにしてから、その対比を元に、最もよい人間像の具体的な内容を説明していく流れを取る。 2.本論 まずは、ポロスとの対話の中におけるソクラテスの主張を確認する。ここにおけるソクラテスの主張は、不正を行なうこと、すなわち善にまつ…