音楽が「思想」から自由になった瞬間(イメージ) 序:なぜ1970年代末、日本の音楽は「急に軽くなった」のか 1970年代後半、日本の音楽は、ある瞬間を境に質感を変える。 それまでの音楽は、重かった。語ろうとしていた。意味を背負っていた。 社会を、時代を、思想を、あるいは「自分が何者であるか」を。 だが1970年代の終わりから80年代にかけて、日本の音楽は突然、肩の力を抜きはじめる。 深刻なメッセージは後景に退き、音は洗練され、歌詞は日常に近づき、聴き手との距離が、驚くほど近くなる。 この変化を、単なる「流行」や「洋楽志向」で片づけてしまうと、本質を見失う。 ここで起きていたのは、音楽における“…