1. 電子書籍登場という衝撃 2007 年の Kindle、2010 年の iPad 登場は、出版流通のゲームチェンジャーと呼ばれた。メディアは「紙の終焉」と騒ぎ、町の書店は閉店ラッシュに晒されると予測された。 2. 2010 年代──激変の 10 年 実際、米国では 2011 年に Borders が破綻し、大手チェーンの空白地が生まれた。一方、日本では 2010 年に約 1 万 4,000 店あった書店が 2023 年には 7,619 店へと縮小した。また 2023 年時点で自治体の 27.7% が "無書店" 地域となり、流通網の脆弱さが顕在化した。 3. 2020 年代──反転と再編 …