『友達以上、恋人未満のクリスマス』 作:コピ 降り出した雪が目に入った。目から涙となって流れ出した。ひと粒。たった、ひと粒だけ。それだけのこと。 去年、山登りに行った。山頂がすぐ近くにあるように見えた。実際にはかなり離れていた。わたしの距離感がおかしいだけ。それだけのこと。 「クリスマスは誰と過ごそうかなぁ?」彼の言葉がわたしの心に突き刺さった。わたし、じゃ、ないんだ・・・。二人の距離はかなり近いと思っていた。わたしの距離感はおかしいからね。きっと、ただの勘違い。きっと、ただの友達。 最近の彼は忙しそう。2か月前に転職した仕事を必死で頑張っているみたい。「仕事とわたしとどっちが大事?」そんな質…