「若葉が一人前の青葉になった」 太陽が最も高く昇り昼が一番長く夜が一番短くなる。 二十四節気は夏至に入る。 ◆森を見る 「今日も静かやね」 登り口の気温は23℃。今日は多少ムシムシした体感だが谷をとおる涼風に期待している。 ◆分け入る 「春蟬が鳴き出した」 吹き上がる沢音が運んでくるように「ゲーコゲーコ」と春蟬の声が聞こえる。 山はまだ初夏の音色やな。 初夏の花は実を結びはじめた。この命の移ろいに先人たちが感じた「侘び寂」は再生への期待だろうと思う。 「こんまいの 隠れちゅうで」 お前さんも雨を待ちやろう。 ◆じねんの森 山道は植林を抜け自然林に入り蟬時雨に賑やかなミソサザイが加わった。 山地…