小4まで、サンタクロースはいるって信じていました。 毎年12月25日の朝は、 目覚めると枕元にプレゼントが置かれていて、 寝ぼけまなこでリボンをほどくのが楽しみでした。 小2の時点で、 友達は「お父さんとお母さんに決まってるじゃん」と言っていたけれど、 私は「いるもん」と言い張っていました。 本当はうすうす気づいていたけれど、 もう少しだけ、そう思っていたかったんです。 「サンタは親なんだ」と、はっきり分かったのは、 その小4のときでした。 クリスマスが近いある日、 廊下の隅に置かれた机に、 作りかけの人形が2体あるのを見てしまったからです。 そこは、冬は寒くて家族の誰も寄り付かない場所。 母…