Saint-Pierre et Miquelon
ニューファンドランドとノヴァスコシアの沖に位置するフランスの海外領土。名前の通り、サンピエール島とミクロン島ほかからなる。
ヌーヴェル・フランスの夢の欠片。
北大西洋の西部に位置し、土地としては不毛だったが、漁業基地としてフランスから漁民が入植。
1713年のアン女王戦争でイギリス領となったが、フレンチ・インディアン戦争後の1763年にフランスに返還。その後もアメリカ独立戦争時や革命戦争時にはイギリス軍によって占領されているが、最終的に1814年のパリ条約でフランス領として確定。以後、タラ漁基地として全盛期を迎える。
禁酒法時代にアメリカ向けの密輸拠点として一時活況を呈する。
1976年に植民地からフランスの海外県に移行。
同年、カナダ政府が200海里経済水域を主張。これはサンピエール・ミクロンにとっては死活問題であり、フランス政府も同じく200海里水域を主張。
1987年に仏加両国は仲裁裁判所によって海域の設定を行うことに合意。1992年に裁定が出たことで仏加両国代表は改めて漁業協定の協議に入ったが、妥結に至らず。漁業権の失効に伴って漁業が停止状態に陥る。
1994年に新協定が成立し、漁業は再開した。