昭和54年~56年。私が東海大学落語研究部の2年から三年生の頃。専修大学が主催する大学の競演会があった。 新宿のNCホールという半分外みたいな小さなホールで年に何回か開かれていた。この会には今まで2年先輩の切奴(きりど・現・昇太師匠)が東海の代表としてゲスト出演していた。その会に「今度、お前行って来いよ!」と、私が指名されてしまった。 その時、私は二年生の秋頃。ネタは3つしかない。しかも、ウケるのは一本だけだった。これは、とても不安である。 もし、他の大学が私より先に同じネタをやったら、ウケるネタがないのだ。 不安を抱えたまま、当日、会場へと入ると…。そこでは、何と! 東海落研の1年先輩・太田…