父親が一時期写真に凝っていて、週末になると洗面所を暗室にして真っ赤な灯りの下で現像などしていた。 そうして出てくる写真はと言えば、極端に何か一つに寄った写真で「これはいったいなんなの?」「どうしていつも全体像のわからない写真を撮るの?」と家族には不評だった。 私もいつか似たようなの撮ってた。 ブリヂストン美術館がアーティゾン美術館に変わってから、完全予約制になったこともあり、なかなか行けずにいたが、ついに行ってきた。お目当てはザオ・ウーキーの絵だ。 初めてあの絵を見たのは震災の後だったから、津波の絵に見えて立ち尽くした。 今は津波に見えるわけじゃないけれど、大きな波に呑まれそうな小さな希望だと…