Jerry Maguire
大手スポーツ・エージェンシーのヤリ手エージェントであるジェリー・マグワイアは、アコギな仕事のやり方に疑問を抱き、良心に目覚めてしまう。曰く「顧客を大切にしよう」「顧客を減らそう」。利益追求のエージェンシーを当然の如くクビになったジェリーは、顧客も殆ど取られてしまう。彼の元にいるのは、たった1人の顧客である口うるさいアメフト選手のロッドと、子連れの秘書ドロシーだけだった。ジェリーは険しい道を歩み始める。
通常は物語の最後に良心に目覚めるのが普通なのに、ここでは最初に良心に目覚めるという変わった構成となっている。主眼は「その後、どうなったか」ということ。キャメロン・クロウはユーモアと感動を塗しながら、1人の男の成長の物語を語っている。トム・クルーズからは大袈裟演技を敢えて逆手に取った笑いを引き出し、自然なキューバ・グッディング・Jrとの対比も上手くいっている。レネー・ゼルウィガーもこの作品で注目を浴び、スターへの道を歩み始めることとなった。