2016年の大統領選において、ヒラリーが“差別主義者”トランプに敗れたのは、アメリカのリベラル派にとってトラウマ的な事象だと思われるのだが、ネットフリックスで配信中のミュージカル映画『ザ・プロム』はその視点もきちんと取り入れているところが関心させられる。 ブロードウェイの落ち目スター、ディーディー(メリル・ストリープ)と、バリー(ジェームズ・コーデン)、2人が主演したフランクリンとエレノア・ルーズベルト夫妻を描いた新作舞台はこてんぱんに酷評され、キャリアの危機に。そんなとき、中西部インディアナ州のとある高校で、同性愛者の生徒がプロム(高校で学年の最後に行われるダンスパーティ)に参加するのを保守…