The Road
世界崩壊後のアメリカ。暗い空の下、父親と幼い息子の2人は歩いていた。彼らは食人で生きながらえている人々の襲撃をかわしながら、南を目指すが。 コーマック・マッカーシーのピュリッツァー賞受賞の小説を映画化した、終末SF映画。
ザ・ロード
*1:Rated R for some violence, disturbing images and language.
こんにちは、皆さん!一人ぼっちユウトです。今日は、コーマック・マッカーシーの傑作『ザ・ロード』について語りたいと思います。この作品は、荒廃した世界を舞台にしたポストアポカリプス小説でありながら、父と子の絆を深く描いた感動作でもあります。 『ザ・ロード』の魅力『ザ・ロード』は、ある父と息子が絶望に満ちた世界を旅する物語です。核戦争後のような荒廃した地球には、食糧もなく、倫理観も崩壊し、生き残ったわずかな人間たちは、絶えず飢えと恐怖にさらされています。この過酷な世界で、二人は「善き者」であり続けることを誓いながら、南を目指して歩き続けるのです。 マッカーシーの文体は独特で、簡潔でありながら詩のよう…
「テスカトリポカ」の佐藤究さんについてネットで調べていたときに、「コーマック・マッカーシーに影響された」というような記述があったので、この本を読んでみた。 映画になりそうだなと思ったが、すでに、映画になっていた。 私は、映像関係の知識が乏しい(テレビ受像機も持っていないし)ので映画の知識は皆無である。 さて、内容だが、戦争か何かの災いで、滅亡寸前の人類。 父と子は、暖かい南を目指して歩き続ける。 というような内容で、あえて説明しないが、読んでいると深いテーマを含んでいるように思えた。 全体的な感想文としては、哀しく辛い話であり、その合間に見られる深いテーマが胸を打つ。だが、(こう言うと身も蓋も…
「ザ・ロード:1の悲劇」 더 로드 : 1의 비극 2021年 tvN ★★★★☆ 法月綸太郎のミステリー小説「一の悲劇」が原作ということで興味がありました。 雰囲気としては韓ドラらしい韓ドラという感じで最初のうちは骨太なミステリーとして面白く見ていました。 先の読めないストーリーで展開も早く目が離せません。その上かなり複雑な内容で、時には置いていかれそうでした。人間関係が絡み合い過ぎてストーリーをわかりにくしていたと思います。 中盤辺りから全体像が見え始めると辛いストーリーにやりきれなくなりました。一筋の光も希望もまったく見えない。 登場人物には感情移入も出来ず、同情も出来ず、焦燥感に加えフ…
本書は秀逸である。 民主主義は残り少ないかもしれないが、死だけを考えても仕方がない。残り少なくなってから人生が最も充実することもある。 過去の若かった日々を取り戻そうと時間を浪費せず、前を向かなければならない。 民主主義が終焉しても、人生の最後がみな同じでないように、人類が終わるわけでもない。 歴史はすべて同じ形では終わらない。どのような形で終わるかが重要なのだ。 キーワード:「ザ・ロード」 参考 「民主主義の壊れ方」 デイヴィッド・ランシマン 著
コーマック・マッカーシー著、黒原敏行訳『ザ・ロード』早川書房 再読。 再読なのでネタバレ。 何気なくページを繰り出したら、あれよあれよと読了してしまった。 近未来。 おそらくは核戦争による終末世界。 それぞれの神も正義も秩序も慣習も常識も暦も道徳も文明も、絶滅に瀕しており。 たとえば音楽というものも、無い。 個人と個人が敵対している世界では、伝達に重きがおかれないためだ。 知られないように、できるかぎり他者に知られないようにしてそれぞれが生きている。 むろんインフラも死んでおり。 警察も法律もない。 暴徒と化し略奪の限りを尽くした民衆はそのまま野蛮の道を極め、人が人を奴隷にし、お互いを食料とす…
コーマック・マッカーシー原作、ジョン・ヒルコート監督作『ザ・ロード』DVDにて。 ネタバレでいく。 かつて原作本の感想はここで書いた。 ↓ http://d.hatena.ne.jp/Yamio/20080728 yamio.hatenablog.com だもんで、 どうしても比較してしまうのだが、 だからといって小説に忠実なものを期待するという野暮天はしていないつもりであーる。 それくらいのたしなみは、ある。 はずなのだが。 小説の要所をつまんでゆくという、可もなく不可もなく、といった忠実さがかえってもどかしい。 映画化、というよりは映像化に近いだろう。 まず音楽が、ダメ。 断言する。 その…