虫明亜呂無さんの小説を読んだ。エッセイや評論を読んではいたのだが、小説も書いていて、1979年には直木賞候補にもなっている。「シャガールの馬」というこの短編集が対象だった。小説だけをかいているわけじゃないのか、1971年から78年までと比較的長い期間の作品を集めている。 そして、すべてスポーツにまつわる話である。フィクションと断っているが、実際の選手が登場する話もある。マラソン、競馬、プロ野球と種目もさまざまである。 シャガールの馬 (1978年) Amazon 「海の中道」は、マラソン選手とコーチの話だ。福岡国際マラソンという舞台からどこかノンフィクション的なアプローチ。沢木耕太郎さんのルポ…