シャノンは、論理代数(ブール代数)とリレー回路(電気的スイッチング回路)を結びつけた。『A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits』により、物質に計算機構を宿したとも言える。もし電気回路以外の物質に計算機構が宿っていたら、コンピュータの計算機構そのものが異なる形になっていたかもしれない。計算機構に用いる物理現象の違いによって、そこに立ち上がる知能の特徴も変わるのではないか。計算機構に「らしさ」が宿る可能性を考える。 例えば、機械的計算機構では、歯車やカム、レバーが計算を担う。情報は回転数や物理的な動きで表現され、デジタルな離散計算では…