シャルトル学派はフランスのシャルトル大聖堂附属学校で活躍したベルナールを中心とした思想家たちを指す。プラトン哲学やアラビアの自然科学の成果を統合した。
ベルナールは古典古代の学問を巨人に喩え、自分たちは小さな者であるが、巨人の肩に乗る(en:Standing on the shoulders of giants)ことで巨人よりも多くのもの、遠くのものを見ることができると述べた。また、ベルナールの弟ティエリen:Thierry of Chartresはプラトンの「ティマイオス」を元に聖書の創世記を科学的に(奇跡ではなく、因果関係として)解釈しようと試みた。
シャルトル学派という呼び方は19世紀の研究者によるもので、やがて「12世紀ルネサンス」の中心として注目されるようになった。しかし、シャルトルで学派と呼べるほど人材が輩出したかどうかには異論もある(ベルナールは確かにシャルトルで活動したが、ティエリの活動はパリが中心であったという)。
『中世思想原典集成8 シャルトル学派』(平凡社)
詩集(シャルトルのベルナルドゥス)
プラトン註釈(同上)
ボエティウス デ・ヘブドマディブス註解(ギルベルトゥス・ポレタヌス)
宇宙の哲学(コンシュのギヨーム)
プラトン・ティマイオス逐語註釈(同上)
六日の業に関する論考(シャルトルのティエリ)
ヘプタテウコン 七自由学芸の書(同上)
コスモグラフィア 世界形状誌(ベルナルドゥス・シルヴェストリス)
メタロギコン(ソールズベリーのヨハネス)
創世記についての小論考(アラスのクラレンバルドゥス)
アンティクラウディアヌス(アラヌス・アブ・インスリス)
12世紀ルネサンス
ネオプラトニズム