Showgirls
田舎育ちの女性ノエミは、スターダンサーになることを夢見てラスヴェガスにやって来た。彼女は自らの肉体を駆使してのし上がろうとする。
母国オランダから渡米後、発表する映画全てがMPAA(全米映画協会)から成人指定され、その都度編集をやり直すことに遂に怒ったヴァーホーヴェンが、最初から物議を醸すことを意識して撮った作品。しかし批評面、興行面で失敗に終わってしまった。
全編、裸とセックスだらけの映画は、けばけばしい舞台場面はゴージャスに見えず、セックス場面もエロくなく、人間ドラマも紋切り型で深みが足りず、感情移入出来る人物が誰1人いない。しかし終盤において親友をレイプされたノエミが悪党どもに制裁を加えるという、いきなり仁侠映画のような展開になって爽快感があるという怪作でもある。意外に好きな人が多いのも、こういったところにあるのかも知れない。
ラジー賞を独占し、授賞式にヴァーホーヴェン自らがトロフィーを受け取りに現れる余裕を見せたのも話題となった。