『変身』は、岩下啓亮 Sardineが2001年に制作した作品集である。 私は『変身』のリリースをためらっていた。なぜなら、あまりにも赤裸々に感じていたからだ。この曲集には自分の恋愛体験がかなりレアな形で投影されている。その姿をさらけ出すのは、恥ずかしいと思ったのだ。 が、かのポール・マッカートニーは「まずは羞恥心をすてることだ」と語った。ロックン・ロールを書き、つくり、歌うことには恥ずかしさがつきまとうが、その遠慮を乗り越えなければ表現の達成など不可能なのだ(意訳)と。 それに倣って、私も恥じる心を捨てようと思い、この作品集『変身』を配信しようと決めた。今さら恥ずかしがっても一緒だ。私がどん…