武蔵野市民文化会館小ホールで「シン・ドンイル オルガン・リサイタル」を聴く。チケットが500円という破格のコンサートだけあって、小品や大曲の抜粋を並べた親しみやすいプログラムだった。 武蔵野市民文化会館(2020年末) 先ずは極めて有名なバッハの小品4曲。 続いてC-M.ヴィードルとL.ヴィエルヌの作品は、どちらもフランク風の柔らかい不協和音が包み込む第1部と、平凡ながら圧倒的な音量のコラールに無窮動が組み込まれた第2部から成る労作。 最後のエルガーの作品は、風格と祝祭的な華やかさが理想的にブレンドされていた。 韓国のオルガニスト、シン・ドンイルには風貌からも演奏からも、育ちの良さを感じた。