Book Review 9-8 『医者は現場でどう考えるか』(Jerome Groopman著)を15年ぶりに再読した。 著者はN Engl Med Jの編集者を歴任している。私は札幌医大在籍中に原著(How Doctors Think, 2007年)で読んで、内容の一部を学生講義に用いていたが、最近、翻訳がでたことを知り購入してみた。 全体を通読して感じたことは、どのようにして誤診が引き起こされるかを分析・著述していることである。医師の思考のメカニズム、医師の感情、バイアス等について事例を挙げて検討している。 講義では著者の受診エピソードを紹介することにしている(本書第7章)。10年前よりタ…