BGM: BONNIE PINK "犬と月"休みである。雨が降る中、休みの日の「朝活」としてイオンに行き、ジェイ・マキナニー『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』を読む。この小説は実に力強い、それでいて粗暴というわけではなく繊細で優しい声を備えていると確信する。大都会で展開される一見すると洗練された青春物語のようで、実は母を喪失した悲哀に囚われた男がどうその死を乗り越えるかという古典的でオーソドックスなストーリー。言わば喪失と再生を描いたものであり、そんなストーリーはこちらの胸を確かに打つ。高橋源一郎による翻訳も実にいい。面白い本を読んだと思った。ジェイ・マキナニーのこの作品は80年代のJ・D・…