「ジェンフリ」と略されることもある。
「ジェンダーフリー」とは、*1男女の違いについての、社会的歴史的に形成されて、伝統的・慣習的に当然・自然とみなされるようになった区別、「あるべき姿」、役割分担などが、盲目的に押し付けられ、強制されることで生じる不利益、不公平、偏見などをなくそうという運動・思想である。
伝統的な価値観を否定することにつながるため、反対意見は多い。石原慎太郎は東京都知事の在任中、都議会定例会において、「男らしさ、女らしさを差別につながるものとして否定したり、ひな祭りやこいのぼりといった伝統文化まで拒否する極端でグロテスクな主張が見受けられる」、「男と女は同等であっても、同質ではあり得ない。男女の区別なくして、人としての規範はもとより、家庭、社会も成り立たないのは自明の理だ」と批判した。
このように、ジェンダーフリーという用語そのものは、現在は推進派によっては使われず、おもに反対派の使う用語になっている。
*1:「ジェンダーフリー」は英語としては意味の通らないカタカナ語であり、「ジェンダーバイアス・フリー」「gender equality(平等)」等と表記されるべき。「ジェンダー・フリー」をめぐる混乱の根源(1)