現在、本棚の整理をしなければならない事情があり、ジャック・デリダの日本語訳の著書は、学生時代から集めているので、結構な数になるのだが、それらを移動させていると、デリダの『ならず者たち』(鵜飼哲+高橋哲哉訳)を見つけた。この本は出版された時にすぐに買った、と記憶する。「ならず者」という言葉は「ならず者国家」という形で、アメリカが〈反アメリカ=反民主主義〉の国家として名指した国々に由来する言葉でもある。そして、「9・11」以降のアメリカの中東諸国に対する軍事侵攻をイデオロギー的に後押しした言葉ともいえる。本の整理中にこの本に目が留まった理由は、この「ならず者」という言葉を、このところよく耳にし、目…